神戸牛のおいしさの秘訣
芳醇な旨味を生む“きめ細かな霜降り”の秘密
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サシの美しさが決める、とろける食感
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サシの美しさが決める、とろける食感
神戸牛のサシの美しさは旨味と甘みの決め手になります。神戸牛の芳醇な旨味は、きめ細かな霜降りがもたらしているのです。神戸牛の霜降りは、そのひとつひとつがとても繊細であり、どこを切っても均一にサシが入っています。そして、赤身全体を包み込むようなサシは、焼くととろける食感へと姿を変えるのです。赤身の肉汁と溶け出した脂が瞬時に混ざり合うことで、口の中で濃厚なハーモニーが生まれます。 鮮やかな桜色や淡い紅色の赤身に純白や真珠色のサシが美しく入っているものが、絶妙なバランスを保っており、とろける食感をかなえてくれます。幾重にも層をなすサシは、噛むごとに脂を溶け出させ、とろけの連鎖を生むのです。サシがいかに美しく入っているかが、理想的なとろける食感を演出してくれるかを決めます。神戸牛のサシの美しさはとろける食感と旨味の鍵を握っているのです。 -
肉質を極める脂のきめ細やかさ

肉質を極める脂のきめ細やかさ
神戸牛は赤身と脂のバランスが絶妙であれば絶妙であるだけ、美味しさを感じられます。特に重要なのが、肉質を極める脂のきめ細やかさです。赤身に適切に配置された脂は、赤身肉の旨味を邪魔しません。それどころか、一層、赤身部分の旨味を増幅させるのです。濃厚な脂はコクがありながらも、しつこくないので、芳醇な旨味を感じさせてくれます。 美しく入ったサシ、箸で持ち上げるとしなやかに曲がる柔らかさ、焼いているときに香るジューシーな香り、口に入れた瞬間にとろける食感、噛むとじゅわっと広がる旨味、口の中でほどけていく甘み、すべてが脂のきめ細かさによってもたらされる重厚なハーモニーなのです。五感で楽しむことができるからこそ、神戸牛を食べることで贅沢な食体験をすることができます。

脂が甘い!口どけを生むオレイン酸の力
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旨味と香りを引き立てる、神戸牛の脂の特徴
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旨味と香りを引き立てる、神戸牛の脂の特徴
神戸牛の脂は熱せられることで、香ばしい香りを放ちます。網の上に肉を置いた瞬間、立ち上る白い煙とともに香りが立ち上り、これからもたらされる旨味と甘みのハーモニーに期待感が膨らむのです。 神戸牛の脂には、ラクトンが含まれています。ラクトンとは、香り成分のひとつでバニラやココナッツのような甘い香りをもたらしてくれます。そのため、神戸牛を焼くと、芳醇な香りに包まれるのです。 焼きあがった神戸牛を口に運ぶと、赤身の中に閉じ込められていたグルタミン酸やイノシン酸といった旨味成分、脂の中に閉じ込められていた甘み成分であるオレイン酸が一緒に口いっぱいに広がります。噛むたびにじゅわっじゅわっと旨味と甘みがとろけ出すのは、神戸牛の脂の特徴であるといえるでしょう。 -
脂の甘さが赤身の旨味をより濃厚に
神戸牛の赤身には、イノシン酸(旨味成分)が豊富に含まれています。それだけでなく、適切な熟成環境に置いておくと、グルタミン酸(旨味成分)も増加するので、旨味がぎゅっと凝縮されるのです。イノシン酸とグルタミン酸によって旨味が最大限になることで、赤身部分の美味しさを感じられます。 神戸牛の脂には、オレイン酸(甘み成分)がたっぷり含まれています。オレイン酸のおかげで口どけがよく、脂を美味しく食べられるのです。また、オレイン酸が含まれていることによって、まろやかな甘みが再現されています。 脂の甘さは赤身の旨味をより濃厚に感じさせてくれますし、口の中に一気に広がる甘みは、脂と赤身が融合して、旨味を増幅させてくれているからこそ、感じられるものなのです。
赤身と脂の黄金比率が生む濃厚な味わい
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赤身のコクと脂の甘みの絶妙なバランス

赤身のコクと脂の甘みの絶妙なバランス
神戸牛は赤身と脂の黄金比率が濃厚な味わいを生み出します。脂が多すぎず、少なすぎないため、赤身の存在感をしっかりと感じながらも、全体を優しく包み込む脂がその存在感をより明確にするのです。 赤身のコクと脂の甘みの絶妙なバランスは、赤身の濃密な旨味と深みを感じさせながら、脂の優しさと柔らかさを感じさせてくれます。 口の中で弾ける脂の甘みが赤身からあふれ出る肉汁と混ざり合い、特別な味わいをもたらしてくれるのです。これは赤身と脂の黄金比率が織りなすハーモニーと言ってよいでしょう。 -
一口で感じる、神戸牛ならではの濃厚な味

一口で感じる、神戸牛ならではの濃厚な味
神戸牛ならではの濃厚な味は、部位によって少しずつ異なります。 たとえば、カルビは脂の甘みを感じたら、次に赤身の深みを感じられます。香ばしく焼けている表面のカリっとした食感も楽しめるのでまさに一石三鳥と言えるでしょう。噛めば噛むほど、肉の旨味を感じられるので満足度の高い部位です。 肩ロースはきめ細かいサシが入っている部分と歯ごたえのある赤身部分が楽しめる一度で二度美味しい部位です。噛むたびに異なる食感を楽しめるので、じっくりと味わうのがおすすめです。 ヒレは繊細な食感が特徴的で、その柔らかな食感が魅力だと言えるでしょう。やや脂は少なめですが、神戸牛の旨味をしっかり感じられる部位です。 神戸牛は旨味も甘みもコクも深みも感じられます。部位によって、感じられるものが少しずつ違っているので、自分の好みに合わせて、部位を選ぶのがおすすめです。
飼育環境が決める香りと肉質のやわらかさ
ストレスフリーな肥育で実現する柔らかさ

ストレスフリーな肥育で実現する柔らかさ
最高級の神戸牛に欠かせないのが、適切な肥育です。肥育とは、運動をあまりさせず、食事を与えて、飼育する方法のことをいいます。ストレス負荷の少ない伸び伸びした環境で肥育されることで、雑味のないクリアな美味しさが再現されます。神戸牛が肥育されている間にストレスを感じた場合、コルチゾールが分泌されます。コルチゾールはホルモンのひとつで、分泌することにより神戸牛の肉質に影響が出ると考えられています。ストレスフリーの環境で育てられると、コルチゾールが分泌されることなく育つので、精肉したときに美味しい神戸牛になるのです。また、清潔な環境で肥育されることにより、ストレスを感じずに育つことができます。さまざまなことに気を配りながら、神戸牛は肥育されているのです。
香りと旨味を生む飼料のこだわり
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香りと旨味を生む飼料のこだわり
神戸牛の飼料はとうもろこしやビール粕、ふすまや大麦などです。これらは成長に合わせて、配合を変えます。飼料の栄養素をしっかり考えて、与えられているのです。このときに気をつけられているのは、消化が上手くできるかやしっかり成長してくれるかなどです。神戸牛の生産者は、美味しい神戸牛に育つように細心の注意を払いながら、飼料を決めたり、環境を整えたりしています。飼料によって、神戸牛の香りや旨味、甘みが変わってきてしまうからです。決められた飼料をただ与えればいいというわけではなく、気候や牛の状態に合わせて、調整する必要があります。香りがよく、旨味と甘みのバランスが取れている神戸牛を食べられるのは、生産者の努力あってこそなのです。







